Opening hours: Tuesday-Friday]13:00-22:00(L.O.21:30) [Saturday, Sunday, Holidays]12:00-22:00(L.O.21:30) Open on Sunday
Rest time: Mondays (If Monday is a holiday, closed the following Tuesday) Business hours and holidays are subject to change, so please check with the store before visiting.
東京都杉並区高円寺南3-57-6 3F
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Details
Reservation Info
No Reservations
Payment Method
No credit cards
Electronic money is not accepted
Restaurant Service Fee
nashi (Pyrus pyrifolia, esp. var. culta)
This fee is charged by the restaurant, not related to our platform
Number of Seats
14 seats
(6 boxes, 1 other table, 2 persons per table)
高円寺の改札を出ると、無尽に商店街がある。そのひとつひとつには名前があり、それぞれに個性を放っていた。南口にある、パル商店街を歩いてみよう。途中長仙寺のある場所で、路地に入り商店街を出た。少しばかり歩くと、そこには古びた建物が視界に入った。3階へと通じる建物には、エレベーターはない。入口に入ると、時空を超えタイムスリップしそうな雰囲気を感じた。CURRY BAL くじらを出て、お茶の時間で余韻を楽しむことにした。商店街からお寺の向かいの路地に入り、古びた建物で足を停めた。2階は私語は禁止で読書を楽しむための喫茶店アール座読書館、3階は童話が朗読され、メルヘンの雰囲気が楽しめる喫茶店があった。ふたりともまだ話足りないので、迷わず3階まで階段を上がった。カーテンを開けると、そこはさながら琥珀色をしたメルヘンの森が開けた。床には雑草が生え、草花が生い茂って天井にまで伸びている。その隙間は埃を被ったレンガが引かれている。門は蔦が巻きつき、落ち葉が庭に散らばっていた。店員の男性が寄って来て、空いている席を選んで座るよう伝えてくれた。いきなり、現実の世界へと連れ戻された気がした。ボクらは店内をほぼ一周回り、水槽の脇の席へと腰を下ろした。各席は庭に溶け込むような自然な雰囲気で仕切られ、各テーブルは半個室のプライベート席になっている。メニューを貰い、ブックレットとなったページをめくった。重みのある料理の写真、解説をひとつひとつ読んだ。料理名は雰囲気に合わせた名称となっている。解説から、どんな料理かを探っていった。メニューはほぼ紅茶で、他に合わせるスイーツが載った。友人は“毒リンゴの紅茶”を、ボクは“ブラックチェリー”とした。カップ、ポットは、見事だった。お店の雰囲気に、完全に溶け込んでいた。それぞれに、コンセプトがあるのだろうか…肝心のブラックチェリー紅茶は、深みある余韻を感じた。毒リンゴの紅茶も、同様だった。店主は、一年掛けて手作りでこのワンダーランドを作ったそうだ。このパズルのような店内は、エセルの悩める心の迷路だった。作家J.C.Macmillan の“中庭のエセル”という物語をモチーフとした。お店のブログを読み進めると、心に傷を持つ少女、“エセル”の空想と現実が入り混じった空間がこの店舗だった。心の傷口にバンドエイドを貼るには、充分な空間だった。